• 母の友人から聞いた話です。
    臨月に入った、ある奥さんが電車に乗った時の出来事。
    上品な紳士に席を譲られ、お礼を言って座りました。その紳士が下車する一瞬、紳士の着るスーツの襟に付いた、見覚えのある社章に気付きました。
    「主人と同じ会社だ」
    帰宅したご主人に事の顛末を話しました。
    奥さんから聞いた背格好から推定し調べた結果、顔見知りの、別の課の課長さんである事が判りました。
    課長さんは「ああ、君の奥さんだったのか。こんな事もあるんだねぇ」と言い、
    この偶然について驚いていたそうです。
    3ヶ月後。
    課長さんの自宅に、奥さんの名前で一通のハガキが届きました。
    赤ちゃんの写真が印刷され、その横にはこう書き添えられていました。
    「その節は、ありがとうございました。この子は、あの時の子供です」
    その日、課長さんの家は、大変な修羅場と化したそうです。
  • 医者が患者に言った。
    「悪い話ともっと悪い話があるんだ」
    「悪い話から教えて下さい」と患者。
    「病状が悪化してね、君の命はあと24時間しか保たないんだ」
    「なんですって!」患者が言った。「でも、この世にそれより悪い話なんてあるんですか」
    医者が答えた。「実は、それを昨日言い忘れたんだ」
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